「モンゴルの日」レセプション 大使挨拶
ご来場の皆さま
本日は、モンゴル国が共和制を宣言し、初めての憲法を制定した歴史的建国記念日の101周年と、モンゴル民族の誇りの日を祝って開催する「モンゴルの日」ナショナルデーレセプションにご来場くださり、心より御礼申し上げます。
モンゴル国と日本国の関係と協力は、1972年の外交関係樹立以来、歴史的段階を 経(へ)て、現在では「平和と繁栄のための特別な戦略的パートナーシップ」という 高いレベルで、あらゆる分野で深化・発展しております。
法の支配、自由、民主主義の価値観を共有する日本との友好関係・協力を深化・ 発展させていくことは、我が国の外交政策の最重要方針の一つであり、両国の関係と発展は、地域と世界の平和と持続的発展にも大きく貢献(こうけん)していることを強調したいと思います。
本年7月に日本国の天皇皇后両陛下が初めてモンゴル国を国賓としてご訪問になり、モンゴル国民は深い感謝と最高の敬意をもってお迎えいたしました。両陛下のこの歴史的ご訪問は、共通の価値観と相互信頼に基づく両国の友好関係の歴史に金字塔として永遠に刻(きざ)まれ、国民間の温かい友情を一段と強める特別に重要な歴史的出来事となりました。
又本年はモンゴル国バトツェツェグ外務大臣の日本公式訪問が実施されました。 国会間交流も活発に推進され、モンゴル国会予算委員会・社会政策常任委員会の議員代表団、日本財団の招待による若手議員団の訪問も実施されました。
ご尽力くださった両国の日本モンゴル友好議員連盟会の先生方にも感謝を申し上げます。
大阪で開催された「大阪・関西万博 EXPO 2025」に参加し、モンゴルの歴史・文化の魅力を国際的に紹介することが出来ました。その期間中、ドルジハンド副首相が 日本を訪問し、7月27日の「モンゴル・ナショナルデー」イベントに出席しました。
そして本日は、ガンホヤグ副首相の日本訪問団長による、第12回となるモンゴル・日本官民合同協議会が開催されました。又駐日モンゴル国大使館主催で日本モンゴルビジネスフォーラムを今年は金融を中心に開くことが出来ました。多くの関係者の 皆様、お越し頂いた皆様に心より感謝を申し上げます。
モンゴル国のIMFによる経済成長率が、昨年度は5%、本年度は5.5%の見込みで、持続的に成長しています。国際的な信用格付が13年ぶりに1段階引き上げ「安定的」となり、両国の経済関係拡大にとって明るいシグナルとなっています。
モンゴル国政府は2023年から2028年を「モンゴル訪問の年」と定(さだ)め、「GO MONGOLIA」のスローガンのもと、日本の友人の皆さまとともにモンゴルの文化・伝統の発信、持続可能な観光促進に取り組んでいます。その一環として公演を行った舞台芸術作品「モンゴル・ハーン」は、東京と名古屋で23回の公演を行ない、のべ
37,000人の観客が来場し、両国の文化交流を深める大きな役割を果たしました。
この一年、今後も、「特別な戦略的パートナーシップ」をさらに深化させ、政治的信頼の強化、文化芸術・伝統の紹介、経済・貿易分野の交流強化、投資拡大に取り 組んでまいります。
特に「人を中心とする」交流・協力の基盤を強化するため、私自身が、モンゴル 政府の地域開発政策の実現を目指し、地域間交流、地方自治体間・市民間の連携を推進し、新たな協力体制の可能性を探ってきました。
具体的に、先月10月にモンゴル東部地域と日本の北陸地域を結ぶ交流を北陸担当 名誉領事藤重さんのご尽力で始めることが出来ました。地方自治体や民間企業代表団との相互訪問も実現し、地域間協力は新たな段階へと進み始めています。モンゴルの地域開発政策実施のため、両国の各地域同士の交流の具体的な体制を、今後さらに 活性化させていきますので、各地域の名誉領事と、国会議員の先生方、関係者の皆様にご協力をお願いする次第です。
本日この会場には、モンゴル日本関係の強い架け橋となって、発展させている、 多くの尊敬する皆さまにお集まりいただいております。皆さまの貴重なご貢献と真心(まごころ)こもったご尽力(じんりょく)は、モンゴル国と日本の協力の未来を 支(ささ)える基盤であり続けることでしょう。
モンゴルと日本の国民間の相互理解と協力、そして両国民の温かい友情が、末永(すえなが)く発展することを心より祈念いたしまして、ご挨拶とさせて頂きます。
ご清聴ありがとうございます。
駐日モンゴル国特命全権大使
バンズラグチ・バヤルサイハン